マンション大規模修繕のアスベスト対策 後編

こんにちは!修繕プランナー横浜の倉持です。

前回の記事では、「マンション大規模修繕のアスベスト対策」の前半としてアスベストの基礎をご紹介させていただきました。

 

後半では、この3つのテーマでアスベスト対策を学びましょう!!

・アスベスト事前調査

・アスベスト除去方法

・アスベスト調査・除去に関する補助金

 

アスベストの調査方法から除去方法、さらに補助金について詳しく紹介します。

この記事を読むことで、アスベスト対策の基本的な知識と実際の対応方法が分かり、賃貸アパートやマンションの管理がスムーズに行えるようになりますよ!

 

 

1. アスベスト事前調査

まずはアスベストが使用されているかどうかを確認するための調査方法について説明します!!

 

1.1 アスベスト調査の必要性

 

ブログの前半でも説明しましたが、アスベストは過去に広く建材として使用されており、特に築20年以上の建物では高い確率でアスベストが含まれている可能性があります。

アスベストを含む建材が劣化すると、健康に害を及ぼす微細な繊維が空気中に飛散するのです。

したがって、まずはアスベストが実在するかどうかを確認することが重要です。

 

 

1.2 事前調査(書面調査)

 

事前調査の第1段階は書面による調査です。

建物の図面や建材の使用記録を確認したり、オーナ様や過去の経緯をよく知る施設管理者や工事業者等の関係者に対するヒアリング等により情報を入手し、アスベストが使用されている可能性のある箇所を特定します。

書面調査は調査対象建築物に関する情報を理解・把握することにより、次の段階である現地での目視調査の効率性を高めるとともに、調査の質を高める重要な工程です!

 

1.3 事前調査(現地での目視調査)

 

設計図書や完成図書等の書面はアスベストを含む建材の使用状況に関する情報を完全に網羅しているものではなく、必ずしも建築物の現状を表したものとは限らないことから、原則として現地に赴き目視調査を行うことが必要になります。

ただし、平成18(2006)年9月1日以後に設置の工事に着手した施設の設備に関しては、書面調査の工事着手日を確認することで、アスベストを含む建材が使用されていないと判断できます。

 

1.4 事前調査(有無の判断)

 

現地での目視調査を踏まえ、①書面調査との照合、②分析による判定、③アスベストを有りとみなしと取り扱うこと、この3つのどれかでアスベストの有無を判断します。

 

 

2. アスベスト除去方法

次にアスベストが有りの場合、どのように除去していくのかご説明します!

アスベストのレベルに合わせて5つの工法に分かれます。

 

2.1 除去工法 (レベル1~3)

 

アスベストが含まれる資材・建材を下地からすべて取り除き、新たな資材・建材に入れ替える工法です。

専用の機材を使うので、他の工法と比べると費用が高くなるケースが多いです。

メリットとしては、アスベストを完全に除去するため、一回除去してしまえば、改築後はアスベストの管理をしなくて済みます。

 

 

2.2 封じ込め工法 (レベル1~3)

 

既存のアスベストに溶剤を吹き付けて固着・固定化し、大気中へ飛散しないように覆う工法です。

作業時にアスベストの飛散リスクが低いうえ、短時間で作業できます。

 

2.3 囲い込み工法 (レベル1~3)

 

アスベストが含まれる資材・建材はそのままにアスベストを含まない建材で覆って密閉することで飛散を防ぐ工法です。

 

上記の「封じ込め工法」と「囲い込み工法」は、どちらも短時間で作業は終わりますが、アスベストを除去するわけではないので、定期的な検査やメンテナンスといった管理が必要になります。

さらに、将来建物を解体することになった場合には、結局アスベストの除去が必要になってしまうため、注意が必要です。

 

2.4 隔離方法 (レベル3)

 

アスベストが含まれている仕上げ塗材などを薬剤によってやわらかくしてから取り除く工法です。

散水をする必要がないため作業後の処理が楽ですが、取り残しがある場合は他の工法との併用が必要になります。

 

2.5 ウォータージェット工法 (レベル2)

 

高い水圧の水を噴射し、湿潤化したうえでアスベストを除去する工法です。

隔離工法と似ていますが、薬剤は使わず水のみを使用するので環境への影響も低いと言われています。

ただ、高圧水の設備を使うため費用が高くなる可能性が高いです。

 

 

5つの除去する方法をご紹介しましたが、まずは業者さんと相談し、アスベストのレベルに合わせて適切な工法を提案してもらい、検討していくことが大切です。

 

 

3. アスベスト調査・除去に関する補助金

アスベストの調査・除去にかかる費用は高額になることがありますが、補助金を利用することで経済的な負担を軽減できます。

神奈川県と横浜市で行われいる制度をご紹介させていただきます。

 

3.1 神奈川県の制度

 

神奈川県では、民間建築物の所有者の方などに対して、アスベスト含有調査に要する費用の補助を行っています。

 

・対象建築物

平成元年以前に建築確認を得て着工された、アスベストを含んでいる恐れのある吹付材が施工されている、

(1)不特定多数の方が利用する延べ面積300平方メートル以上1000平方メートル未満の建築物

(2)エレベーターがある建築物(エレベーターの昇降路及び機械室に限る)

のいずれかに該当し、これまでアスベスト含有調査を実施していない民間建築物。

 

・補助額

補助限度額は一棟当たり25万円です。

ただし、含有調査を1検体のみ行う場合の限度額は16万円となります。

 

3.2 横浜市の制度

 

横浜市では、多数の方が利用する民間建築物(店舗、事務所、駐車場等)に施工されている吹付アスベストについて、無料の含有調査や、除去等工事に要する費用の補助を行っています。

 

〇吹付アスベスト含有調査

横浜市が居たくしている専門業者が訪問し、吹付け建材にアスベストが含まれているかどうかを無料で調査します。

 

〇吹付アスベスト除去等(工事に要する費用の補助)

「吹付アスベスト」または「アスベスト含有吹付ロックウール」について、除去等など対策工事を行う場合に、費用を補助します。

 

・対象建築物

多数の方が利用する民間建築物(店舗、事務所、駐車場、工場、倉庫など)

共同住宅の場合は共用部分のみ(機械室なども対象に含みます。)

・対象外

個人の住宅

除却を予定している建築物

吹付建材以外の建材の調査及び除去等(屋根材に使われる形成板、外壁の仕上げ塗材等)

アスベスト含有調査の場合で、過去に本事業によりアスベスト含有調査の補助等を受けた建築物と同一敷地内の建築物

アスベスト除去等の場合で、過去に本事業によりアスベスト除去等の補助等を受けた建築物と同一敷地内の建築物

アスベスト除去等又はアスベスト含有調査に関する他の補助を受けている建築物

建築基準法に違反している建築

 

・補助額

含有調査は無料。

除去などの対策工事は、費用の2/3(上限300万円)を補助。

 

・対象となる除去方法

①除去工法

②封じ込め工法

 

4. まとめ

この記事では、アスベストの調査方法、除去方法、補助金について詳しく解説しました。アスベスト問題は放置すると重大な健康被害を引き起こす可能性がありますので、適切な対策を講じることが重要です。

しっかり管理し、安全な住環境を提供することで、住民の皆さんの信頼を得ることにも繋がります。

 

横浜市でアパート・マンションの大規模修繕、外壁塗装、防水工事を検討している方は、是非この記事を参考にしてくださいね!

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