マンションやアパートを良好な状態で維持し、資産価値を守り続けるためには、大規模修繕工事を行うことが欠かせないですよね。
その大規模修繕工事を進めるうえで、管理組合の理事長は、管理会社や専門家と区分所有者をつなぐ「要」となる存在となります!
しかし、実際には、「どこまで関与すべきなのか」「専門知識がなくても務まるのか」「責任が重すぎるのではないか」と不安を感じながら理事長を務めている方も少なくありません。
本記事では、大規模修繕において理事長が果たすべき役割を、実務の流れに沿って整理し、特に判断が難しくトラブルになりやすいポイントを事例とともに分かりやすく解説します!!!
目次
まず、押さえておきたいのは、「理事長=すべてを1人で決める人ではない」という点です。
理事長は、管理組合の代表者であり、理事会をまとめる調整役、そして区分所有者全体の意思を形にする存在です。
建築や工事の専門的な判断は、管理会社、建築士、修繕コンサルタント、施工会社などの知見を活用して行います。
理事長に求められるのは、専門家になることではなく、複数の意見や情報を整理し、管理組合としてどう判断するかを導くことです。
大規模修繕における理事長の役割は、大きく次の三つに集約されます。
・判断
・調整
・説明
この三つを意識することで、理事長としての役割が明確になり、過度な不安や負担を抱え込まず済むようになりますよ!
大規模修繕を円滑に進めるための第一歩は、理事長自身が「なぜ今修繕が必要なのか」を理解することです。
建物の劣化状況、劣化を放置した場合のリスク、修繕積立の状況などを、点検報告書や管理会社の説明をもとに整理し、理事会内で共通認識を持つことが重要です。
今回の大規模修繕が、長期修繕計画の中でどの位置づけにあるのかを把握することも理事長の重要な役割です!
計画とのズレや費用増加がある場合は、その理由を明確にし、必要に応じて計画の見直しを提案しましょう。
修繕積立金が不足している場合でも、理事長が一人で結論を出す必要はありません。
工事内容の優先順位、一時金徴収、借入などの選択肢を整理し、判断材料として掲示することが求められます。
大規模修繕において、業者選定は工事の品質・費用・トラブル発生リスクを大きく左右する重要な工程です!
ここでの理事長の関わり方次第で、管理組合全体の納得感が大きく変わるんです!
多くの管理組合では、管理会社から施工業者を紹介される形で業者選定が進みます。
この方法自体が悪いわけではありませんが、「管理会社が勧めているから安心」とすべてを任せきりにしてしまうと、後から不満や疑念が生じやすくなります。
理事長として重要なのは、紹介された業者がどのような基準で選ばれているのかを確認し、理事会として納得できる説明ができる状態にしておくことです!
業者選定では、可能な限り複数社から見積を取得し、比較検討することが基本です!
単に金額の高い・安いだけで判断するのではなく、
・工事範囲や仕様が明確化
・「一式」表記が多すぎないか
・工事内容に過不足が無いか
と言った点を確認しましょう。
理事長は、細かな専門判断をする必要はありませんが、比較の視点を理事会に示す役割を担います。
総会では、「なぜこの業者なのか」「なぜこの金額なのか」という質問が必ず出ます。
理事長自身が見積内容を把握せずに説明すると、不信感を招きかねません。
分からない点は、管理会社や施工業者に確認し、自分の言葉で説明できる状態にしておくことが、理事長としての重要な準備です。
業者選定で最も多いトラブルは、「決定までの過程が見えない」ことによる不満です。
選定基準、比較内容、理事会での議論結果を議事録や資料として残し、区分所有者が確認できる状態にしておくことで、不要な疑念を防ぐことが出来ます。
業者選定のゴールは、最も安い業者を選ぶことではありません。
管理組合として納得でき、説明責任を果たせる選定プロセスを構築することこそが、理事長に求められる役割なんです!
総会では、工事内容・金額・工期・資金計画について「なぜこの判断に至ったのか」を説明できることが理事長の責任です。
否決や継続審議となった場合でも、冷静に課題を整理し、再提案へとつなげる姿勢が求められます。
工事が始まると、騒音や振動、生活制限などにより、居住者からのクレームが発生しやすくなります。
ここでは代表的な事例を通して、理事長の対応ポイントを見ていきましょう。
①騒音・振動に関するクレーム
外壁補修やタイル工事に対し、「在宅勤務に支障が出る」「子供が昼寝できない」といった声が寄せられることがあります。
この場合、まず不便をかけていることへの配慮を示し、工事時間帯や期間を説明しつつ、施工会社と調整可能かを確認します。
その場で結論を出さず、確認して折り返す姿勢が重要になります。
②洗濯物・バルコニー使用制限の不満
「洗濯物が干せない期間が長い」「説明と違う」といったクレームでは、事前資料と実際の工程を確認し、変更理由を整理したうえで、管理組合として正式な案内を出すことが有効です。
③におい・粉じんなど健康面へのクレーム
塗装や防水工事によるにおいへの不満は、健康問題に発展する可能性があります。
理事長判断で軽視せず、速やかに管理会社・施工会社へ共有し、工程調整や注意喚起を行いましょう。
④工事マナーに関するクレーム
作業員の態度や工事車両についての不満も多く見られます。
理事長が直接指導するのではなく、施工会社の現場責任者や管理会社を通じて改善を求めること重要です。
⑤クレーム対応で注意すべき点
個人的な約束をしない、感情的に反論しない、独断で工事内容を変えない。
この3つを守ることで、理事長自身と管理組合を守ることに繋がります!
工事完了時には、完了検査や保証書、報告書の確認を行い、将来のトラブル防止につなげます。
また、修繕の経緯や反省点を記録として残し、次世代の理事会へ引き継ぐことも重要な役割です。
理事長は責任の重さからプレッシャーを感じがちですが、すべてを背負う必要はありません。
理事会、管理会社、専門家と役割分担し、判断の中心に立つことが理事長の本質的な役割です。
大規模修繕においては、理事長が誠実に取り組んでいても、進め方次第で思わぬトラブルに発展することがあります。
ここでは、実際の管理組合で良く見られる失敗例をもとに、理事長が注意すべきポイントを具体的に解説します!
最も多い失敗例が、「情報共有が足りなかったことによる不信感」です。
例えば、理事会では十分に議論し、納得した上で進めていたにもかかわらず、区分所有者全体には、総会直前までほとんど説明がなかったというケースがあります。
この場合、区分所有者からは、「いつの間にか話が進んでいたように感じる」「すでに方向性が決まっていて、承認を求められているだけなのではないか」といった戸惑いや不安の声が上がり、結果として総会で意見が集中してしまうことがあります。
理事長として重要なのは、最終決定前であっても途中経過を伝える姿勢です!
検討段階であっても、現在どこまで話が進んでいるのか、どのような選択肢があり何を検討しているのかを定期的に共有することで、「勝手に進められている」という印象を防ぐことができますね。
次によくあるのが、専門家や管理会社に任せきりにしてしまう失敗です。
管理会社や修繕コンサルタントは確かに専門家ですが、その説明内容を理事長自身が十分に理解しないまま、「専門家が言っているので問題ありません」「管理会社に任せています」という説明だけだと、区分所有者の納得は得られません。
実際に、総会で専門用語が多用され、理事長自身も内容を十分に把握していなかったため、質問に答えられず不信感を招いたというケースも少なくありません。
理事長に求められるのは、専門的な判断を下すことではなく、専門家の説明を理解し、それを区分所有者に分かりやすく伝えることです。
分からない点は遠慮せずに質問し、自分の言葉で説明できる状態にしておくことは重要です。
大規模修繕では、どうしても反対意見が出ます。
ここでありがちな失敗が、多数決で決まったのだから問題ない、一部の人の意見だから無視してもよいと考えてしまうことです。
たとえば、費用面に不安を感じている区分所有者の意見を十分に聞かずに工事を進めた結果、工事期間中にクレームが頻発したり、工事後も管理組合への不満が残り続けることがあります。
反対意見の多くは、工事そのものへの反対ではなく、よく分からない、説明が足りない、将来が不安といった感情から生まれています。
理事長としては、賛成・反対にかかわらず、意見の背景にある不安や疑問に向き合い、なぜその判断をしたのかを丁寧に説明する姿勢が大切ですね。
責任感の強い理事長ほど、すべて自分で対応しようとしてしまいがちです。
工事中のクレーム対応や現場確認、施工会社との細かな調整まで理事長一人で抱え込んでしまい、精神的・時間的に大きな負担となるケースがあります。
その結果、判断が遅れたり、感情的な対応に繋がってしまうことも。
理事長の役割は、現場作業を管理することではありません!
管理会社や施工会社の役割を明確にし、誰が対応すべき内容なのか、理事長が関与すべき判断事項なのかを切り分けることが重要です。
すべてを自分でやらないという判断も、理事長として大切な役割の一つです!
大規模修繕は10年以上先まで影響する重要な工事です。
なのに、なぜその業者を選んだのか、なぜその仕様に決まったのか、どこで苦労したのかといった経緯が記録されていないと、次回の理事会で同じ議論を繰り返すことになってしまいます。
理事長として、議事録や報告書、簡単な振り返りメモを残しておくことは、管理組合全体の大切な財産になります。
これらの失敗例に共通しているのは、「説明不足」「役割の誤解」「一人で抱え込む姿勢」です。
情報をこまめに共有すること、専門家の意見を理解しかみ砕いて伝えること、理事会や管理会社と役割分担することを意識するだけで、大規模修繕における多くのトラブルは防ぐことができますね。
大規模修繕における理事長の役割は、専門家になることではなく、管理組合の代表として「判断・調整・説明」を担うことです!
適切なプロセスと情報共有を行うことで、理事長の負担は軽減され、管理組合の信頼と建物の資産価値を長期的に守ることに繋がりますよ!
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