こんにちは!修繕プランナー横浜の梅津です。
外階段や共用廊下のメンテナンスとして人気の「長尺シート防水」。
見た目がガラッと綺麗になるので、入居率アップを狙うオーナー様から選ばれることが多いリニューアル手法です。
(あわせて読みたい:[入居率を上げるための大規模修繕のポイントとは?])
しかし、実際に工事のご相談を受ける中で、多くのオーナー様が「?」と首をかしげられるのが保証の仕組みです。
特に多いのが、「長尺シートとシーリングをセットで工事すれば、勝手に保証が付いてくる」という誤解です。
実はこれ、現場の職人さんや管理者に詳しく話を聞くと、単純に「同時ならOK」というほど甘い話ではありません。
せっかく安くない費用をかけて工事をするなら、「万が一の時に守られない保証」では意味がないですよね。
そこで今回は、現場の施工管理者にヒアリングした「保証の本当の決まり方」と「失敗しないためのチェックポイント」を分かりやすく解説します!
目次
長尺シート防水というと、床面にシートを貼る工事というイメージが強いですが、それだけでは完全な防水にはなりません。
実際には、シーリング(コーキング)と組み合わせることで、防水性能が成立しています。
主にシーリングが施工される箇所は以下の通りです。
・端部(シートの立ち上がり部分)
・入隅(床と壁の取り合い)
・シートの継ぎ目
・排水口まわり
これらの部分は、水が侵入しやすい「弱点」となるため、シーリングでしっかりと密閉する必要があります。
つまり、長尺シートとシーリングは別物ではなく、一体で機能する防水システムと考えるべきです。
ここで、多くのオーナー様が勘違いしやすい「落とし穴」についてお伝えします。
「長尺シートとシーリングをセットで頼めば、当然保証は付くよね?」 そう思われるかもしれませんが、実はこれ、半分正解で半分は間違いです。
現場のプロに聞くと、保証の有無を分けるのは「同時にやったかどうか」ではなく、「メーカーの決めたルール(仕様)を完璧に守っているか」という点に集約されます。
具体的には、以下の要素が揃って初めて「保証」が形になります。
材料の相性: シートとシーリングが、メーカー指定の組み合わせか
施工の質: 下地処理(清掃やひび割れ補修)がマニュアル通りか
認定の有無: その工法を扱う資格や、メーカーの認定がある業者か
つまり、保証とは「工事のセット販売」ではなく、「施工品質に対する証明書」なのです。
では、なぜ私たち実務の人間は、セットでの工事を強くおすすめするのでしょうか。
それは、万が一不具合が起きた際の「責任のなすりつけ合い」を防ぐためです。
・「水の入り口」を曖昧にしない
別々の時期に工事をすると、もし雨漏りした際に「シートのせいだ」「いや、後から打ったシーリングのせいだ」と、原因の切り分けが難しくなります。
セット施工なら窓口が一つになり、保証の適用がスムーズになります。
そもそも「防水工事だけを分けて発注すべきか」という判断基準については、こちらの記事も参考にしてください。
リンク先:[マンション大規模修繕と防水工事は分けるべき?失敗しないための判断基準【横浜】]
・下地処理を一度で完璧にできる
防水の命は「下地」です。
シートを貼る前に、端部の溝やひび割れをプロの目で一括チェックし、最適な処理を施す。
これができるのは、やはり同時施工ならではのメリットです。
防水工事の品質を左右する最も重要な要素は「下地処理」です。
・ひび割れ補修
・不陸調整
・含水率の管理
これらが不十分だと、どんな高性能な材料を使っても不具合が発生します。
長尺シートとシーリングを同時に施工することで、これらの下地処理を一括で最適化できるため、施工品質が安定し、結果的に保証条件を満たしやすくなるのです。
下地処理がいかに防水の寿命を左右するかについては、こちらの記事で現場監督の視点から詳しく解説しています。
リンク先:[防水工事の寿命は「下地」で決まる!横浜の現場監督が教える、絶対に手を抜けない重要ポイント]
一部のメーカーでは、材料と工法をセットで規定しており、その条件を満たすことで保証が付く制度があります。
例えば、
・指定の長尺シート
・専用接着剤
・指定のシーリング材
・認定施工店による施工
これらを満たすことで、材料保証や施工保証が発行されるケースがあります。
この場合、シーリングも含めた「一体施工」が前提となることが多く、結果として同時施工が必要になります。
実際の現場では、「工事はしたのに保証がない」「すぐに不具合が出た」というケースも少なくありません。
以下は代表的な失敗例です。
<下地補修を省略している>
既存のひび割れや劣化を放置したまま施工すると、数年で剥がれや膨れが発生します。
この場合、保証対象外とされることが多いです。
<安価な材料を使用している>
コストを優先してグレードの低い材料を使うと、耐久性が低く、保証が付かないケースがあります。
<シーリングが別工事になっている>
長尺シートは施工したが、シーリングは別業者が後施工というケースでは、防水としての一体性が担保されず、保証対象外になることがあります。
<保証書が発行されていない>
そもそも保証書を発行していない業者も存在します。
この場合、口頭での説明だけでは何の効力もありません。
ここで視点を変えて、「なぜ保証が重要なのか」を入居率の観点から考えてみましょう。
結論として、保証は単なる安心材料ではなく、物件価値を高める要素です。
例えば、
・しっかりメンテナンスされている物件
・長期的に安心して住める環境
こうした要素は、入居者にとって大きな魅力になります。
さらに、オーナー側にとっても、
・突発的な修繕費のリスク軽減
・長期的な収支の安定
といったメリットがあります。
つまり、保証付きの防水工事は「コスト」ではなく、入居率と収益を守る投資なのです。
長尺シートとシーリングの保証をしっかり確保するためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
・長尺シートとシーリングを一体工事として発注する
・下地処理の内容を事前に確認する
・使用材料のメーカーと仕様を明確にする
・保証年数と範囲を書面で確認する
・施工実績のある業者に依頼する
特に重要なのは、「どこまでが保証対象か」を明確にすることです。
・シートのみなのか
・シーリングも含まれるのか
・下地は含まれるのか
この違いで、将来的なリスクは大きく変わります。
長尺シートとシーリングは、いわば「お肌とファンデーション」のような関係。
どちらか一方がおろそかでは、長く美しさを保つことはできません。
保証を正しく理解し、適切な計画を立てることは、単なる安心だけでなく、「この物件はしっかり管理されている」という入居者様への信頼、そしてオーナー様の収益を守ることにつながります。
「自分の物件の場合はどうなんだろう?」「今の見積もりの保証内容は妥当?」と不安に思われた方は、ぜひお気軽に修繕プランナー横浜までご相談ください。
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また、失敗しないための「保証・アフターフォローの確認方法」については、こちらの記事でさらに詳しくまとめています。
リンク先:[横浜の防水工事で失敗しない!保証・アフターフォローの確認ポイントと業者選びの決定版]
一般的には5年〜10年程度が多いですが、条件によってはそれ以上の保証が付く場合もあります。
既存のシートとの「接着不良」が起きやすいため、防水全体の保証を打ち切られてしまうリスクが高いです。
できる限り一括での施工をおすすめします。
メーカー保証は材料の品質に対する保証、施工保証は工事の施工不良に対する保証です。
必ず書面での発行を依頼してください。口頭説明だけではトラブル時に対応できません。
はい、可能です。
ただし、下地の劣化が激しい場合は、通常より手厚い補修工事が必要になる場合があります。
まずは現場調査で「どこまで直せば保証がつくか」を判断するのが第一歩です。
はい。
予防的な施工の方がコストを抑えられ、結果的に建物寿命を延ばすことができます。
工事中は多少の通行制限がありますが、事前周知と工程管理で大きなトラブルは防げます。

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